人気のない夜の住宅街で、男は少女、蒲乃菜(ほのな)に道を尋ね、隙をついて薬を嗅がせた。気を失った彼女を自宅に連れ帰った男は、少女の全身を、その可憐な貌から足の先まで大好きなゴムの衣装で包み込む。一人の少女を愛しすぎたが故に彼女を自宅の地下室に監禁してしまった彼は、ラバーマスクで目隠しをされ、視力まで失って怯える少女に宣言した。何もしない。ただ、そばにいて欲しいと。ひたすら彼女に優しく接し、その愛を得ようとする男。怯え、絶望し、狂気へと駆り立てられていく無力な少女。たった一人の少女に向けられた男の盲愛に、彼を取り巻く少女達は気付かない。男を慕い一途に愛情を寄せてくる大学の後輩、木更津みるく。十年ぶりに再会した幼なじみ、藤堂莉果。いとこの莉果を愛するあまり、主人公に辛く当たり憎悪するスポーツ少女、天童留花。心理学を研究する美女、須玉ゆかり。ひとりの少女を監禁し誰も信じられなくなった男と、彼を取り巻く少女達は一体どんな結末を迎えるのか。（マニュアルを参考にしました）

暗めの音楽（ギターの音が延々と続く）も相まって初期リーフのビジュアルノベルな印象。パッケージが良いですね。店頭買いする人も多そう。オープニングの雰囲気などは絶品ですが、主人公や少女の内面を描いていくシーンが多いので長時間プレイして行くとかなり疲れます。テキスト量はかなりのもので、主人公の日記を読んでいるような感も。動作は非力なマシンに最小インストールでも非常に軽かったです。システムメニューも充実、どこでもセーブ・ロードが出来、一通りのコマンドが揃っていて不満は無いです。エンディングを見る限りどれも救いのないものばかりで、いわゆるハッピーエンドは無いみたいですね。それでも上記ゲーム概要を読んで多少なりとも興味を持たれた方でダーク系に抵抗がなければかなり行けると思います。あんみつ草さんの原画も良い出来だし、畳みかけるような内面描写が圧巻です。こういった18禁らしい題材を生かしたゲームって私は好きですね。